フライバーグ病とは?足趾の付け根が痛い原因とリハビリの進め方

今回はフライバーグ病(Freiberg病)の対処法について書いていきます。

フライバーグ病は、10代の女性に多い第2中足骨の骨頭部に起こる骨のトラブルです。

医学的には、中足骨頭の血流が悪くなり、骨の一部が弱くなる無腐性壊死として説明されます。

重症化すると手術が必要になることもあるため、足の甲や足趾の付け根の痛みが続く場合は、早めに骨の状態を確認することが大切です。

今回はそんなフライバーグ病について、原因・症状・検査・リハビリのポイントを解説していきたいと思います!

この記事でわかること
  • フライバーグ病とはどのようなケガか
  • フライバーグ病が起こりやすい人・スポーツ
  • よくある症状と受診の目安
  • 病院で行う検査
  • 保存療法・リハビリ・復帰までの考え方

足の甲や中足骨周囲の痛みについては、中足骨疲労骨折(第2〜4)第5中足骨疲労骨折(Jones骨折)足舟状骨疲労骨折も関連するため、痛む場所によって確認してみてください。

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フライバーグ病とは?

フライバーグ病とは、中足骨の骨頭(足趾の付け根に近い先端部分)に繰り返し負荷がかかることで、骨の無腐性壊死が生じる状態をさします(図1)。

骨の微細な損傷が繰り返されることや、骨頭部を栄養している血流が悪くなることが関係すると考えられています[1]。

フライバーグ病の痛みが出やすい部位
図1:フライバーグ病で痛みの出る部位。第2中足骨骨頭、第3中足骨骨頭部に痛みが出ます。

フライバーグ病は、第2中足骨に多く発生します。報告では、第2中足骨に68%、第3中足骨に27%であるとされています[2]。

第2中足骨に多い理由として、第2中足骨が比較的長く、歩く・走る・ジャンプする動作で負担が集中しやすいことが関係すると考えられています(図2)。

また、10代前半の女性に多く発症すると報告されています[3]。

フライバーグ病で第2中足骨に負担がかかるイメージ
図2:フライバーグ病が第2中足骨に多いイメージ図。第2中足骨が長いことで、歩くとき、走るときの蹴り出しで負担がかかりやすくなります。

フライバーグ病は、骨頭の状態によって5つのステージに分類されます。ステージによって、保存療法で対応できるか、手術療法を検討するかが変わることがあります[2][4]。

以下に、代表的なSmillie分類を紹介します[4]。

Smillie分類 イメージ図 説明
ステージⅠ フライバーグ病 ステージ1

軟骨の下の骨に微細な損傷がある状態。

ステージⅡ フライバーグ病 ステージ2 骨頭部の圧壊によって、関節面が平坦になってくる状態。
ステージⅢ フライバーグ病 ステージ3

圧壊が進行し、中央部分がへこみ、両端に突起が残る状態。

足底側の軟骨は比較的保たれているとされます。

ステージⅣ フライバーグ病 ステージ4

足底側の軟骨損傷も生じ、骨頭の変形が進んだ状態。

解剖学的な構造の復元が難しくなることがあります。

ステージⅤ フライバーグ病 ステージ5 骨頭が完全に平坦化し、関節の変形が進んでいる状態。

あきと
フライバーグ病は、1914年にFreibergさんが報告したため、その名がつきました。
ただ、もっと前の1908年にKohlerさんの報告にも載っていたため、第2ケーラー病とも呼ばれています。

あおい

第2ケーラー病ってことは、第1ケーラー病は別にあるんですか?

あきと
第1ケーラー病は、足舟状骨の無腐性壊死のことをさします。

フライバーグ病を起こしやすいシーン

フライバーグ病は10代前半の女性に多く、女性と男性の発生比は5:1だと報告されています[3]。

ランニングやジャンプなどの繰り返し負荷が多い競技、長距離走、バレエ、ダンスなどで起こることがあります。

また、第2中足骨が長い足の形、横アーチの低下、足趾の付け根に負担が集中する動きなども、痛みの要因になることがあります。

フライバーグ病のよくある症状

  • 第2/3中足骨頭を押すと痛い(図3)
  • 第2/3趾を反らすと痛い(図3)
  • 歩くときの蹴り出しで痛い
  • 走ると痛い
  • ジャンプをすると痛い
  • 足趾の付け根が腫れる、動かしにくい

フライバーグ病では、第2/3中足骨骨頭部を押したときの痛みや、足趾を反らしたときの痛みが特徴的です。

痛みを我慢して運動を続けると、骨頭の変形が進行する可能性があります。足趾の付け根の痛みが続く場合、歩行時にも痛みがある場合、腫れが強い場合、押した痛みが日に日に強くなる場合は、早めに整形外科で相談しましょう。

足の甲の痛みでは、中足骨疲労骨折(第2〜4)第5中足骨疲労骨折(Jones骨折)足舟状骨疲労骨折などとの鑑別も重要です。

フライバーグ病の痛み
図3:フライバーグ病は、第2/3中足骨骨頭部を押したときの痛み、足趾を伸展したときの痛みが特徴的です。

病院で行う検査

基本的には、レントゲン検査で中足骨頭の状態を確認します。

状況に応じて、骨の形状を詳細に確認する場合はCT検査、骨の中や軟骨の状態を確認する場合はMRI検査、骨の表面の形状や炎症を確認する場合はエコー検査などを行います。

一般的には、問診(痛みの出る状況の確認など)、触診(痛みのある場所のチェック)、スペシャルテスト(足趾の伸展時痛/可動域制限、荷重時痛)などを行います。

フライバーグ病のレントゲン画像
図4:フライバーグ病のレントゲン画像

フライバーグ病と診断されたら

基本的には保存療法から行いますが、進行度や症状によっては手術療法が検討される場合もあります。

フライバーグ病では、初期段階では負荷の調整やインソール、靴の工夫などの保存療法が選択されることが多い一方で、進行例や保存療法で改善しない場合には手術療法が検討されます[2][5]。

治療方針は、痛みの強さだけでなく、レントゲン・MRI・CTなどで確認した骨頭の状態によって変わります。自己判断で運動を続けず、専門の先生と相談しながら進めましょう。

以降では、保存療法のリハビリについて説明していきますね。

フライバーグ病のリハビリテーション

リハビリのポイントは、「荷重負荷のコントロール」、「アーチの形状・骨の可動性の改善」、「足首・周囲の固定力up」です!

骨の状態を管理することが第一ですので、まずは病院の先生の指示に従い、荷重負荷をコントロールしましょう。

また、フライバーグ病と足のアーチはとても深く関係しています。

特に横アーチが潰れると第2中足骨、第3中足骨への負担が上がってしまうため(図5)、リハビリで対応する必要があります。

足のアーチとフライバーグ病
図5:足のアーチのイメージ図。アーチは内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの3つあり、テントのような形になっています。この3つのアーチは密接に関係しあっていますが、フライバーグ病では特に横アーチが重要になってきます。

具体的なリハビリメニューが知りたい方は↓の記事をご覧ください!

リハビリを進めるためのチェックポイント!
・腫れ・痛みが悪化していないこと!
 リハビリの負荷を上げた時に、「リハビリ中」「リハビリ後」「翌日朝」の悪化がなければOKです!

※リハビリの期間は目安ですので、自分に合った進め方をしましょう!

炎症期(押して痛い、足趾を反らして痛い、歩いて痛い時期 〜1〜2週間)
  • 腫れている場合は、RICE処置
  • 足底・足首周囲のほぐし!(←アーチの形状・骨の可動性の改善のため)
  • 荷重なしで足首・足趾周囲の筋トレ!(←座ってカーフレイズ、チューブエクササイズ、ショートフットエクササイズなど)
  • 体幹とお尻の筋肉を鍛える!(←体幹と殿筋の筋トレ)

あきと
まずは安静にしつつ、痛みや骨が安定するまでに、アーチの形状や足趾・中足骨の可動性を改善しましょう!
リハビリ前期(つま先立ちが痛くない 2〜4週間)
  • 足底・足首周囲のほぐし!(←継続)
  • 足首・足趾周囲の筋トレ!(←継続)
  • 体重をかけた足首周囲の筋トレ!(←立ってカーフレイズなど)
  • その他の体重をかけた筋トレをする!(←スクワット、片脚スクワット、ランジなど)
  • 体幹とお尻の筋肉を鍛える!(←体幹と殿筋の筋トレ)

あきと
体重をかけたエクササイズ後は、痛みが悪化していないかチェックしましょう!
リハビリ中期(ジャンプ、ケンケンが痛くない 3〜6週間)
  • ホップなどのジャンプエクササイズを開始する!(←ジャンプ着地の衝撃でも足首を固定する)
  • ジョギングを開始する!
  • 少しずつ直線のランニングスピードをアップする!

ジョギングを開始する前に、下の①②を達成できるようにしましょう!

  1. 足趾の伸展可動域に左右差がない
  2. 片足カーフレイズ30回

あきと
ジョギング前に、可動域と筋力が回復している必要があります!
リハビリ後期(ランニングしても痛くない・腫れない 4〜8週)
  • スプリント、ステップワーク、ジャンプの練習をする!(←アジリティトレーニングなど)
  • リアクション、対人動作の練習をする!(←リアクションドリル、対人練習など)

あきと
動いた後の痛みは要チェックです!
復帰期(強度を上げても痛くない・腫れない 4〜8週)
  • 1〜2週間かけて段階的に練習に参加しましょう!

あきと
「押した痛みの再発」は要注意です!
再発しないように復帰後のチェックも行いましょう!
フライバーグ病とインソール
インソールも非常に重要です!
特にフライバーグ病では横アーチがポイントになるため、内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの全てにフィットする物を用いましょう。
ただし、痛い部分を避けるだけのインソールでは、別の部位に負担が移ることもあります。使用する場合は、専門家に相談しながら調整することをおすすめします。

よくある質問

フライバーグ病は自然に治りますか?

初期であれば、運動量の調整、靴・インソールの工夫、リハビリによって改善を目指せることがあります。ただし、骨頭の変形が進行している場合は治療方針が変わるため、自己判断せずに画像検査で状態を確認することが大切です。

運動は完全に休んだ方がいいですか?

痛みが強い時期や歩行時痛がある時期は、患部への荷重負荷を減らす必要があります。一方で、痛みのない範囲で体幹や股関節、足首周囲の筋力を維持することは大切です。運動の可否は、痛みの程度と画像所見に応じて判断しましょう。

疲労骨折とフライバーグ病は違いますか?

どちらも足の甲や中足骨周囲に痛みが出ることがありますが、病態は異なります。第2〜4中足骨疲労骨折は中足骨の骨幹部に起こることが多く、フライバーグ病は中足骨頭部の無腐性壊死として扱われます。痛みの場所が近いため、画像検査で確認することが重要です。

まとめ

ここまで、フライバーグ病の方針やリハビリテーションについて書いてきました。

フライバーグ病は、初期に負荷を調整しながら対応できれば保存療法で改善を目指せることがありますが、進行してしまうと治療に時間がかかることもあります。

足趾の付け根の痛み、押した痛み、歩行時痛が続く場合は、早めに整形外科で相談し、骨の状態を確認しながらリハビリを進めていきましょう!

あきと
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参考文献

[1]DiGiovanni CW et al. Osteonecrosis in the foot. J Am Acad Orthop Surg. 2007;15(4):208-217. PubMed ID: 17426292

[2]Carmont MR et al. Current concepts review: Freiberg's disease. Foot Ankle Int. 2009;30(2):167-176. PubMed ID: 19254514

[3]Katcherian DA et al. Treatment of Freiberg's disease. Orthop Clin North Am. 1994;25(1):69-81. PubMed ID: 8290232

[4]Smillie IS et al. Treatment of Freiberg's infraction. Proc R Soc Med. 1967;60(1):29-31. PubMed ID: 5335092

[5]Talusan PG et al. Freiberg's infraction: diagnosis and treatment. Foot Ankle Spec. 2014;7(1):52-56. PubMed ID: 24319044

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